アメリカで小学生や小さなお子さんに習い事をさせたい駐在家庭の皆さま、日本との教育文化やシステムの違いに戸惑っていませんか?
特に「何歳から始めるべき?」「費用はどのくらい?」「英語が話せない親でも大丈夫?」といった疑問は尽きないですよね。
この記事では、駐在家庭が直面する高額な費用や現地での壁を乗り越える方法、そして現地で本当に人気のある習い事ランキングを詳しく紹介します。
これからアメリカで習い事をさせたい親御さんはぜひ最後までご覧ください。

駐在家庭が直面しがちな具体的な壁や、解決策としてオンラインの習い事もご案内します。
- 日本とアメリカの習い事に対する考え方の違い
- アメリカの習い事ランキング(男女別)
- シーズン制や費用、お金がかかる習い事
- 駐在家庭が直面する「現地での壁」と対処法
アメリカで人気の習い事ランキングTOP10(男女別)

まずは、駐在家庭のお子さん達に最も人気があり、アフタースクールの時間に活発に行われている習い事をランキング形式でご紹介します。
| 順位 | 男の子に人気の種目 | 女の子に人気の種目 |
|---|---|---|
| 1位 | バスケットボール | スイミング、体操 (Gymnastics) |
| 2位 | サッカー、野球 | バレーボール、ダンス (Ballet/Jazz) |
| 3位 | アメリカンフットボール (フラッグ含む) | チアリーディング、フィギュアスケート |
| 4位 | スイミング、武道 (空手、テコンドー) | ピアノ、外国語 (スペイン語など) |
| 5位 | ロボティクス、プログラミング (STEM) | アート (絵画・デジタルアート) |
| 6位 | ゴルフ、テニス | テニス、ゴルフ |
| 7位 | ギター、ドラム | 演劇、ミュージカル |
| 8位 | チェス、ディベート | 料理、手芸 |
| 9位 | ラクロス、アイスホッケー | サッカー、バスケットボール |
| 10位 | ボランティア活動、リーダーシップ | ボランティア活動、リーダーシップ |
男女ともに身体を動かすスポーツ系が上位を占める傾向にあります。

特にスポーツとSTEM教育は、大学進学を視野に入れる上で重要といわれています。
日本とはここが違う!アメリカの習い事の基礎知識

- 日本とアメリカの教育や習い事の文化の違い
- アメリカの習い事は何歳から始めるべき?
日本とアメリカの教育や習い事の文化の違い
日本の習い事は「長く続けること」や「身につくこと」を重視し、継続的な投資を前提とする傾向が強いです。
一方、アメリカの習い事は「子どもの可能性を広げること」に焦点を当てています。

アメリカでは、親の希望よりも子ども自身の「やりたい!」という気持ちが最優先されます。
アメリカの習い事は何歳から始めるべき?

アメリカでは「何歳から」習い事を始めるべきという明確な決まりはありません。
早い家庭では、2〜3歳の幼児期から親子で参加するクラス(水泳、体操、リトミックなど)に通い始めています。

低年齢のうちは、遊びの延長で「いろいろな経験をさせてあげること」を重視しています。
小学校高学年以降になると、それまでの経験から夢中になれることを見つけ、専門的なチームやレッスンへとステップアップしていくパターンが主流です。
アメリカはシーズン制が主流!費用の相場

1. シーズン制と日本の月謝制との違い
日本の習い事が毎月定額を払う月謝制であるのに対し、アメリカの習い事は「シーズン制」で費用が設定されることが大きな特徴です。
| 項目 | 日本の習い事 | アメリカの習い事 |
|---|---|---|
| 料金形態 | 月謝制(毎月支払い) | シーズン制(例: 3ヶ月間のコースで一括払い) |
| 入会金・教材費 | 必要となる場合が多い | ほとんど必要ない |
| 継続性 | 長く続けることを重視 | シーズン終了ごとに継続・変更が可能 |
シーズン制の費用は「3ヶ月間のコースで一括払い」といった形式が多く、入会金はほとんどかかりません。

合わなければシーズン終了後に気軽に辞めて、次の習い事に挑戦できるという柔軟性が最大のメリットです。
2. お金が掛かる習い事

| 項目 | 日本の習い事(月謝の相場) | アメリカの習い事(月あたり換算の相場) |
|---|---|---|
| 学習塾・個別指導 | 1〜2.5万円 | 150〜500ドル(約2.3万〜7.5万円) |
| スポーツ・音楽(レクリエーション) | 6,000〜10,000円 | 75〜150ドル(約1.1〜2.3万円) |
| スポーツ(トラベルチーム) | 300〜600ドル(約4.5〜9万円) | |
| アート・プログラミング | 7,000〜12,000円 | 80〜200ドル(約12,000〜30,000円) |
一般的に、スポーツや音楽のレクリエーションクラスの費用は比較的リーズナブルです。
しかし、大学進学を見据えた競争の激しい「トラベルチーム (Travel Team)」や「クラブチーム (Club Team)」は、お金が掛かる習い事といえます。
高額な費用には、チーム登録料、専門コーチの指導料、遠征費(州外への移動や宿泊)、ユニフォーム代などが加わり、年間数千ドル(数十万円)を超えることも珍しくありません。
また、上位チームに入るにはトライアウト(入団テスト)が必須で、実力と参加意欲が求められます。

ピアノやバイオリンのハイレベルな個人レッスンも、専門性の高いコーチを選ぶと費用は高額になりますよ。
支払い方法は、クレジットカードまたはデビットカードによるオンライン決済が主流で、一部のスクールでは銀行口座からの自動引き落としも利用されています。
アメリカ駐在家庭が直面する習い事の3つの大きな壁
現地での習い事は、子どもの可能性を広げますが、駐在家庭や英語に不安がある親御さんにとっては大きな負担が伴います。
壁①:送迎と親のボランティア義務
車社会のアメリカでは、習い事の送迎は全て親の責任です。
特にスポーツの試合や発表会は週末にあり、親が協力する文化が根付いています。
- カープール(乗り合い):試合の際には、他の子を乗せて会場まで送迎する義務が生じることがあります。
- 指導者のヘルプ:チーム運営や試合の審判サポート、練習の補助など、親がボランティアとして活動に参加することが半ば義務化されています。
壁②: 夜間まで及ぶ活動時間と時間調整の負担
本格的なスポーツの習い事などの場合、平日の夕方~夜21時頃まで活動しているところは珍しくありません。
親だけならまだしも、週に何度も兄弟を連れて何時間も待ち続けることになると、継続が難しい場合もあります。
壁③: 全て英語でのコミュニケーションと情報収集
レッスンはもちろん、クラスの規約、スケジュール変更、トライアウトの情報、そして親同士の連絡網まで、すべて英語で行われます。
特にトライアウトや体験時には、その場の説明もすべて英語であり、親が習い事の目的やルールを正確に理解できないと、子どもをサポートするのが難しくなります。
「送迎やボランティアの負担を減らしたい」「日本語で質の高いレッスンを受けさせたい」とお考えなら、オンラインの習い事は最適です。
日本の先生が教えるオンラインサービスなら、これらの壁はゼロに!
ピアノ、そろばん、帰国子女の受験対策などさまざまなレッスンが受けられます。
また、渡米したての親子は、習い事での英会話を集中的に練習できる24時間使えるオンライン英会話の利用も検討してみましょう。
何歳からでも始められるアメリカの習い事

1. 話題のSTEM教育とアフタースクール
アメリカの習い事で近年最も熱いのが、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)を統合したSTEM教育です。
プログラミングやロボティクスは、将来のキャリア形成を見据え、アフタースクールの専門スクールで人気となっています。
アメリカにおける放課後の活動プログラムの総称です。これは日本の学童保育と習い事の機能を合わせたもので、主に学校や地域の施設(YMCAなど)が提供します。共働き家庭のサポートを目的としており、習い事の多くは、このアフタースクールの時間帯に提供・組み込まれます。
何歳から始めるかというと、遊びの延長としてレゴを使ったロボティクスが小学校低学年から、本格的なプログラミング(Scratchなど)は小学校中学年(8〜10歳)からが一般的です。
2. KUMONと外国語(英語以外の言語)
学習関連では、日本の公文式学習法である「KUMON」が、基礎学力の補完として駐在家庭以外にも広く支持されています。

「毎日少しずつ」という日本の学習習慣が、自由なアメリカ文化の中でも評価されています。
また、多言語社会であるアメリカでは、スペイン語、中国語などの外国語学習も人気です。
特に英語ネイティブの子どもにとって、第二外国語は大学進学時に有利に働きます。
3. 音楽・アート:独創的な感性を磨くアフタースクール活動
ピアノやバイオリンなどの音楽系は、何歳からでも始められ、練習を通じて集中力や忍耐力を養うことができます。
アート系は、評価や競争がなく、子どもが自己表現に没頭できる貴重なアフタースクールの時間となります。

最近ではデジタルアートのクラスも人気です。
短期集中型の習い事:サマーキャンプも人気

アメリカの夏休みはとても長く(一般的に6~8月)、この期間を充実させるために習い事の要素を取り入れたサマーキャンプが非常に人気です。

宿泊を伴うものでなく、朝に預けて夕方に迎えに行くデイキャンプ形式が主流なので、日本人の子ども達も利用しやすいですよ。
サマーキャンプの魅力は、短期間で一つの分野に深く集中できることです。
内容はプロのスポーツ選手が指導するバスケットボールキャンプや、大学の施設で行われるアカデミックなプログラミングキャンプ、アートや演劇に特化したキャンプなど、子どもが興味を持てる選択肢が豊富にあります。
- 短期間(5日~2週間)なので子どもが合わないと感じても負担が少ない
- 多様な分野を次々と経験できるため本当に好きなものを見つけやすい
- 長期休暇を計画的に活用し充実した経験を積める
サマーキャンプの申し込みは、早いところは2月や3月から開始します。
人気のものは2時間ほどで枠が埋まってしまうこともあるので、予約開始日をチェックしておきましょう。
まとめ:多くの挑戦が評価されるアメリカで習い事を始めよう!
アメリカの習い事は、子ども自身が主役となり、さまざまな経験を通じて可能性を広げていくための大切な機会です。
駐在家庭にとっては多くの課題も伴いますが、この記事で紹介したランキングや費用、現地での壁を参考に、お子さんに合った選択をしてください。
【補足】海外での大人の習い事情報
駐在家庭の親御さん向けに、地域のリクリエーションセンターや教会では、大人向けの英語クラス、ヨガ、テニス、料理教室などが格安で提供されていることが多いです。コミュニティ参加の第一歩としておすすめです。














