日本にはない「サマータイム(夏時間)」ですが、アメリカで生活していると年に2回、時計を調整する時期があります。
1年のうち、ある日は23時間、別の日は25時間となるので、初めて経験する方は戸惑うかもしれません。
この記事では、アメリカのサマータイム制度の基本情報や日本との時差、最新の法改正の動きを解説します。
サマータイム(夏時間)とは?


サマータイムは、春から秋の間に「日没の時間を遅らせる」ために時計を1時間進める制度です。
明るい時間を有効活用して、休日や夜間の生活を潤やかにしたり、電気使用量の抑制などが期待されています。







わたしの住んでいる地域は、夏は夜9時過ぎまで電気をつけなくても明るいです。
世界45ヵ国でもサマータイム制度を利用しています。
【2025年】アメリカのサマータイム期間


アメリカのサマータイムは、3月第2日曜日の午前2時~11月第1日曜日の午前2時となっています。
2025年のサマータイムは、以下の通り実施されます:
- 開始日:2025年3月9日(日) 午前2時 → 午前3時
- 終了日:2025年11月2日(日) 午前2時 → 午前1時







サマータイム開始日の3月9日は1日が23時間、終了日の11月2日は25時間になります。
- サマータイムはじまりの時間変更は「スプリングフォアワード(Spring forward)」
- サマータイム終わりの時間変更は「フォールバック(Fall back)」と言われています。
アメリカでサマータイムを導入していない地域
アメリカでは多くの州でサマータイムが実施されていますが、以下の地域では導入されていません。
- ハワイ州
- アリゾナ州(※ナバホ族居留地を除く)
- アメリカ領土(グアム、プエルトリコ、アメリカ領サモア、北マリアナ諸島、米領バージン諸島など)
最新情報:アメリカのサマータイムは廃止される?


2022年のアメリカ上院では、時間を年間通して固定する法案が可決されましたが、標準時にするか夏時間にするかについて意見が分かれ、法案は棚上げされています。
2024年にはオクラホマ州で「夏時間のまま時計を固定する」法案が成立したものの、連邦法による承認が必要なため、実行には至っていません。
ただし、最近の調査では、アメリカ国民の約60%以上が「年に2回も時計を調整するのは面倒」と考えていることも明らかになっており、廃止を求める声が増えているのも事実です。







サマータイム廃止については、州によってタイミングが異なりそうです。
サマータイムのメリットとデメリット
サマータイムのメリット・デメリットを紹介します。
メリット


- 夜間の光を有効活用できる
- 経済活動が活発化
- 電力の使用量を抑えられる
- 外出する機会が増える
サマータイム期間中は、午後8時頃まで明るい日も多く、観光地巡りやバーベキュー、スポーツ観戦などの屋外アクティビティを長時間楽しめます。
アメリカの全米小売業協会(National Retail Federation)が行った調査では、サマータイム中は外出する機会が増え、外食や買い物が活発になり、経済にプラスの影響を与えることが報告されています。
また連邦エネルギー情報局(U.S. Energy Information Administration)によると、サマータイムの導入によってエネルギー消費が約0.5%減少し、これは年間で数百万ドルの節約に繋がるとされています。







夜に電気をつける時間が短くなるため、節電効果が期待できます。
デメリット


- 時間変更による体内リズムの乱れ
- 交通事故や心臓発作の増加の可能性
- 通学や通勤時の明るさ不足
- 子どもが寝る時間になっても夜が明るい
サマータイム切り替え後の1週間は、体内時計のズレによる寝不足や集中力低下が起こることも。
ミシガン大学の研究では、サマータイムの開始直後に職場での生産性が一時的に低下することが確認されています。
アメリカ睡眠財団(National Sleep Foundation)によると、サマータイムによる時間変更が睡眠サイクルを乱し、とくに春の「スプリングフォアワード」によって、心臓発作や交通事故が増加するというデータがあります。
いままで朝5時だった時間が朝6時になるので、早い通勤時間や子どもの通学時間が暗くなってしまう時期があるのもデメリットだと感じます。(5~8月は早朝でも明るい)







地域によるとは思いますが、4月と9・10月の早朝は暗いです。
夏は9時頃まで明るいので、子どもが早く寝る気持ちになってくれないというのも親としては困ることの一つ。
前日の夜は早めに寝る、朝日を浴びてリズムを整えるなどの対策が効果的です。
アメリカと日本の時差を解説
アメリカでは、地域や時期によって日本との時差が変わります。
地域や時期によりますが、日本とアメリカは13~17時間の時差があるのでほぼ真逆の生活をしています。
サマータイム中の時差


アメリカのサマータイム時期は、日本とアメリカの時差は13~16時間です。
都市名 | 日本との時差 |
---|---|
ニューヨーク | -13時間 |
シカゴ | -14時間 |
デンバー | -15時間 |
ロサンゼルス | -16時間 |







アメリカ内でも場所によって常に時差があるので、旅行の際は注意しましょう。
たとえば大谷翔平が活躍しているドジャースはロサンゼルスにありますので、ニューヨークに住んでいる人が大谷を見に行こうとしたら3時間の時差を考えて移動しなくてはなりません。
アメリカ在住者が大谷翔平の試合をリアルタイムで見る方法はこちらの記事で紹介しています。
アメリカの標準時期間の時差


アメリカの標準時の場合、日本との時差は14~17時間です。
都市名 | 日本との時差 |
ニューヨーク | -14時間 |
シカゴ | -15時間 |
デンバー | -16時間 |
ロサンゼルス | -17時間 |
日本から連絡する場合も、相手の地域と時期を確認しておくことが大切です。
アメリカのサマータイムまとめ
アメリカのサマータイムは、都市や時期によって時差が大きく変わり、日本とのやりとりや旅行計画にも影響します。
実施期間や時刻の切り替えを事前に確認し、スケジュールや連絡のタイミングをしっかり調整することで、混乱を防ぐことができます。
アメリカに滞在中の方、これから渡航を予定している方は、サマータイムの基礎知識を押さえて、快適な時間管理に役立ててください。
このサイトでは、アメリカ駐在に役立つ情報を多数発信しているので、他の記事もチェックしてもらえるとうれしいです。
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