- アメリカの小学校の英語は、日本の何年生レベル?
- アメリカの小学校の英語の授業内容を見てみたい
- 英語の授業は何時間?
日本では小学3年生から英語がはじまりますが、アメリカの小学3年生(3rd grade:サードグレード)はすでに英語ペラペラ。
日本の小学生がアメリカの小学校へ行くとなると、日本での英語の対策は必須です。
今回は、アメリカと日本の小学校の英語レベルについて実際の授業写真なども載せながら具体的に紹介します。
これからアメリカの小学校へ通う予定のお子さんがいる方や海外の英語学習に興味のある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
2021年に日本からアメリカへ引っ越し、7&9歳の子どもは現地の小学校に通っています。
最新の小学校の情報があなたのお子さんの役に立つとうれしいです。
【アメリカの小学校の英語】日本との違い
【学年別】英語レベルを比較
アメリカと日本では勉強内容が異なるため正確な比較は難しいのですが、ざっくりとした英語レベルの違いは以下のようになっています。
アメリカの小学校は、キンダーガーテン(5・6歳:日本の年長さんにあたる学年)からはじまり、5th gradeまであります。アメリカの学校の学年制度について詳しくはこちら>>
日本の小学校4年間(3〜6年生)の英語を理解していれば、アメリカの小学校へ通いはじめたときに苦労しないかも、という学年は「キンダーガーテン」です。(1st gradeまではギリギリいける。)
3rd gradeになると日本の高校生またはそれ以上のレベルになります。現在小学3年生で、
- Appleはりんご
- Bookは本
なんてレベルでアメリカの3rd gradeへ通いはじめたら、授業中はまるで宇宙空間……
アメリカの子ども達は赤ちゃんの頃から英語に触れているため、日本の小学校の英語の内容は5歳頃には知っている内容です。
内容 | 日本の小学校 | アメリカ人の子ども |
英語絵本を読んでもらう | 小学3年生~ | 0歳~ |
英語に楽しく触れる | 小学3年生~ | 0歳~ |
英語でコミュニケーション | 小学3年生~ | 0歳~ |
英語で文字や文章を書く | 小学5年生~ | 3歳頃~ (個人差あり) |
自分で英語絵本を読む | 小学5年生~ | 3歳頃~ (個人差あり) |
日本でも、子どもにはなるべく早くから英語に触れさせておくといいですよ。
よく「小さいころから英語をはじめると日本語が身につかない」という話がありますが、わが家はまったくそんなことはありません。
もうすぐ9歳の長男は0歳から英語の聞き流しや英会話に通い、4歳からオンライン英会話、7歳で渡米しましたが、今年受けた全国実力診断テストでは国語95点&算数100点で普段も日本語ペラペラです。
親が日本人で日本に住んでいて日本語が身につかない方が難しいので、そこは気にせずどんどん英語に触れさせたらいいと思います(^^
日本とアメリカの小学校でそれぞれどんな英語の勉強をしているのか紹介します。
【学年別】日本とアメリカの小学校の英語の授業内容
日本の小学3・4年生
3年生 | 4年生 | 5年生 | 6年生 | |
読む | × | × | 〇 | 〇 |
書く | × | × | 〇 | 〇 |
聞く | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
話す | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
日本の小学校3・4年生は「聞く・話す」が中心です。
「楽しく英語にふれる」のが目的なので、英語のテストはありません。授業中のがんばりや態度で成績がつきます。
- 英語でコミュニケーションをとれる楽しさを味わう
- 日本語とは違う英語の音に触れる
- ゲームや歌
- あいさつや自己紹介
- 友達に質問する
- 本を読んでもらう(ネイティブ音源のCDを流す)
3年生 | 約80語 数字・色・形・スポーツ・体の部位 あいさつ・アルファベットの大文字 |
4年生 | 約160語 食べ物・果物・野菜・動物・天気・季節・曜日 時間・筆記用具・アルファベットの小文字 |
日本の小学5・6年生
日本の小学校5・6年生では、3・4年生でやってきた「聞く・話す」に「読む・書く」が入ってきて、英語のテストで成績がつくようになります。
- 英語の読み書きにも慣れていく
- 身の回りの物の名前を覚える
授業では「英語の教科書+絵辞典」を使っています。
教科書では簡単な質問のやりとりや英単語を学んだり↓
絵辞典では身の回りの物の名前、色の名前が確認できます↓
5・6 年生 | 600~700語 3・4年生で習う単語+ 月・国・職業・場所・動作 位置(inやonなど) |
日本の小学校では細かい文法は勉強せず、日本語は多めです。
高学年に導入された「読むこと」「書くこと」は慣れ親しませる段階であることに留意したい。また、文構造や語順等については、コミュニケーション活動を通して気付きを促すことが大切であり、文法的な説明等を優先させることではない。
文部科学省 小学校外国語活動・外国語研修ガイドブックより引用
アメリカの小学校(授業の様子写真あり)
・キンダーガーテン
アメリカのキンダーガーテン(5・6歳)では、日本の小学3~6年生の英語の内容はもちろん、「話す・文章を作る・絵本を声に出して読む」練習もします。
キンダーガーテンが終わるころには「初めて目にする子ども向けの絵本」は何でも読めるくらいに成長します。
キンダーガーテン最初の3ヶ月では「ABCの大文字と小文字とフォニックス」を覚え、そのあとはアルファベットを複数組み合わせたフォニックスも学びます。
英語の学習をはじめるなら、まずはキンダーガーテンでやっている内容を身につけてみましょう。
アメリカのキンダーガーテン(5・6歳)の英語勉強内容をアメリカ在住ママが解説!>>
・2nd grade
2nd gradeは日本の中学2~3年生の英語レベル、またはそれ以上のことを学びます。
2nd gradeの時間割はこちらの記事を参考にしてください。
2nd gradeの後半から筆記体を書く練習がはじまります。
2nd gradeの前期で使うプリントです↓こんな文章を読んだあと、5問程度の質問に答えていきます。
日本の英語の教科書のように日本語での説明は全くありません。
・3rd grade~5th grade
3rd gradeからは、日本だと高校生以上の英語レベルです。
全く英語に触れてきてないけど学校へ送り込めばなんとかなるでしょ、と気軽に放り込めるレベルではありません。
ただし算数は日本よりがレベルが低く感じてきます。
日本では小学2年生からはじまる「かけ算」は、アメリカでは3rd gradeからはじまるんです。
アメリカでは日本のように九九を暗記しないのでかけ算が苦手な子が多いそう…。日本のかけ算ができれば3rd gradeの計算問題はかんたんそうです。
3rd grade になって3ヶ月目の英語の授業ではこんな文章を読み↓
こんな問題に答えていきます↓
日本ではあまり見たことのない単語もたくさん出てきますよ。
わたしが問題だと思うのは、4th・5th grade以降に渡米して全く英語で会話ができないと学校に行くこと自体が嫌になってくる子がいるということです。
小学校低学年の子ども達は「一緒に走り回っていれば仲良くなれる」って感じ、日本でもありますよね。
でもアメリカの小学校高学年の子ども達は昼休みに友達との会話も楽しんでいて、とくに女子はグループみたいなものができている場合もあります。
日本では英語の勉強だけでなく、少しでも”日本語を話せない外国人と英語で話す練習”をしておくといいですよ。
日本とアメリカの小学校【英語に触れる時間を比較】
英語の授業時間
アメリカの小学校では、教科としての「英語の授業」は1日2時間、360時間/年です。(日本の「国語」の授業みたいな時間)
学年 | 3年生 | 4年生 | 5年生 | 6年生 | アメリカの小学校 |
外国語活動 | 1コマ/週 35コマ/年 | 1コマ/週 35コマ/年 | |||
外国語 | 2コマ/週 70コマ/年 | 2コマ/週 70コマ/年 | |||
授業時間/年 | 26.25時間 | 26.25時間 | 52.5時間 | 52.5時間 | 360時間 |
でもちょっと待ってください…アメリカではすべての授業が英語です。
つまり日本人の子どもがアメリカの小学校へ通いはじめたら、
「アメリカの小学校で過ごす時間=英語に触れる時間」です。
アメリカの小学校で過ごすのは1,260時間/年
日本人の子どもがアメリカの小学校へ通うと、毎日7時間英語の授業を受けているようなものです。
アメリカの小学校は年に180日登校するため、1日7時間×180日=1,260時間/年を学校で過ごします。
算数、社会、理科、体育、美術、音楽、休み時間も、ぜーんぶ英語。
算数の文章問題や、社会の教科書はこちら↓
さらに、アメリカの小学校にスクールバスで通う場合、バスの中で友達と話す時間(行き帰りで1時間)もあるので英語を話す時間はもっと多くなります。
いきなりこんな英語だらけの環境に行かせることになるなんて、想像できてなかった…
まとめ:アメリカの小学校に通う予定なら早くから子どもの英語力を底上げしておこう
これからアメリカ現地の小学校へ通うのであれば、早い段階から日本の小学校の英語環境は無視してお子さんのペースでどんどん英語力を上げていきましょう。
わたしの個人的な意見ですが、英語の教材を使ってマンツーマンで教えてもらえる子ども専門オンライン英会話を日本で利用しておくと本当にいいと思います。
とはいえ、子どもがアメリカへ行く前に「アメリカに行きたくない・英語嫌い」になってしまわないように楽しく過ごしてほしいという思いもあります。
アメリカの小学校って自由で楽しいところがたくさんありますよ。
ぜひお子さんがアメリカの小学校へ行くのが楽しみになるような話しもたくさんしてあげて欲しいなと思います。