- アメリカの小学校で いじめはある?
- いじめられたら親は出ない方がいい?
- 早く いじめをやめさせるための方法は?
言葉や文化の違うアメリカの学校へ通うことになったとき、「うちの子がいじめられないか心配」と不安に思う方は多いと思います。
じつは、残念ながらアメリカの小学校でもいじめは存在します。
2021年からアメリカの小学校に通っているわたしの息子2人とも、いじめや暴力行為を受けたことがあります。
日本のいじめと違うのはクラスの大勢で1人を無視したりするような陰湿な感じではなく、1対1または少人数で暴言や暴力を振るうところ。
もし子どもがアメリカの小学校でいじめを受けたら、我慢せずすぐに対処するようにしましょう。
いじめにあってもすぐに助けてあげたい、つらい時間を最小限にしてあげたい、と思っている方はぜひこの記事を参考にしてください。
アメリカの小学校キンダーガーテンのいじめ
次男(当時5歳)が受けた いじめの内容
日本の年中さんで5歳になったばかりの次男は、渡米後すぐにキンダーガーテンに通いはじめました。
1ヶ月たったとき、次男が「学校でセーァンって子がイヤなことしてくる」と言ってきたんです。
アメリカでは授業中に床に座っていることが多いのですが、そのときに、
- 靴で手のひらを踏んでくる
- 腕や足をつねってくる
ということをされていました。
もちろん先生にはばれないようにしていたため、毎日それが続いていたのです。
息子は痛くても我慢して何も言わなかったので、相手の子もいじめやすかったんだと思います。
ちょうど先生との個人面談の日が決まっていたのでいじめのことを伝えると、先生がセーァンに話をしてくれすぐにいじめはなくなりました。
次男がいじめられて親が反省したこと
次男はまだ英語がちょろっと話せるくらいで、「Stop it(やめて!)」などの英語を教えていなかったんです。
学校に通う前に、相手に反撃できるような英語フレーズを少しは覚えさせておくべきだったと反省しました。
アメリカの小学校2nd gradeの暴力行為
長男(当時7歳)が受けた暴力行為の内容
息子がアメリカの小学校へ通いはじめて最初のころに驚いたのは、
「今日殴り合いのケンカがあった」
「机をひっくり返してクラス全員が廊下に避難した」
という話を何度も聞いたことでした。(その問題児達はクラスを変えられたり、転校させられたりしました)
アメリカでは気性の荒い子は日本より多いです。
息子も何度かちょっとした嫌がらせはあったものの、
「今日○○が~~してきてイヤだったから先生に言ったら、注意されてた」
と先生に告げ口できるほど英語を話せていたため、とくに問題なく1年が終わろうとしていました。
しかし残り1ヶ月になった頃、クラスのジャイアン的な子が暴走しはじめ、女の子を含め数人に嫌がらせをしはじめたんです。
ジャイアンは息子の隣の席に移動させられ、それをきっかけに、
- 机の下で先生に見えないように蹴ってくる
- 先生がいないときに机の上の水筒を床に落とす
という暴力行為がはじまり、息子は数日間担任の先生に訴えましたが対処してもらえませんでした。
長男が先生に訴えても対処してもらえなかった理由
先生がすぐに対処してくれなかったのは、ジャイアンが他の泣かされた子達から席を離すために長男の隣へ移動させられたばかりだったからのようです。
他の親たちが先生に連絡していたため、そちらの対処をしていた先生も困っていたのだと思います。
しかし長男が、「ジャイアンに、やめて!って何回言ってもやめてくれない。先生にも言うけど何もしてくれない。もう明日は学校休みたい。」と言ってきたときは、本当に悲しくなり腹立たしかったです。
子どもが先生に訴えてもすぐに対処してもらえない場合は、すぐに親が出るといいですよ。
アメリカの小学校で子どもがいじめにあったときの対処法
まずは、子ども自身が「やめて」と言えるようにしておくのが大切です。
そのあとは友達や先生に助けをもとめ、それでもダメなら親が把握した段階で学校に連絡します。
まずは「やめて!」とハッキリ言う
まずは、嫌なときはハッキリ気持ちを伝えましょう。
- 「Stop it!(やめて!)」
- 「Go away!(向こうに行って!)」
- 「Leave me alone!(かまわないで!)」
このとき笑いながら言ったり、「Stop it!」を「ストーップイッ」などとゆっくり言ってしまうと本気で嫌がっていることが伝わりにくいので、強く短く「Stop it!」と言うのがポイントです。
友達に助けを求める
ハッキリやめてほしいと言ってもやめてくれないなら、次は友達に助けを求めましょう。
先生に助けを求める
次に子どもが担任の先生に言ってみて、それでもあまり変わらないようなら親に助けを求めるよう子どもに話しておきましょう。
渡米したばかりでまだ英語があまり話せないなら、「やめて!」と言っても辞めてくれない段階で親が担任の先生に連絡したらいいと思いますよ。
担任の先生か校長先生に親が連絡
親が子どものいじめを把握したら、我慢せずすぐに担任の先生または校長先生に連絡しましょう。
とくに学年が上がるほど先生の見えないところで嫌がらせをしてきたり、言葉の暴力を受けやすくなります。
親が連絡すると先生達はすぐに本気で動いてくれます。
- 加害者は校長先生に呼び出され、
- 加害者の親に連絡または呼び出され、
- 問題行動が多ければクラスを変えられ、
- 内容がひどい場合は警察に通報され、
- 退学処分になることもあります。(義務教育でも退学になります)
アメリカでは、先生達に直接メールを送ってもOKです。
夜であろうと緊急の連絡であればちゃんと返信してもらえ対処法を考えてもらえます。
次男がいじめにあったとき、友達の名前の綴りが分からず先生に伝えにくかったので、
「嫌なことしてくる子の名前の綴り」
を学校で子どもにチェックしてきてもらうと先生に伝えやすいです。
長男に「明日は学校に行きたくない」と言われた日、わたしもすぐに担任の先生にメールしました。
次の日には席を変えてくれ、校長先生にお叱りをうけたジャイアンは息子への暴力行為をやめてくれました。
新学年のクラスを別々にしてもらう
先生に相談した後も何かイヤなことが続くのであれば、新学年のクラスが一緒にならないように希望してみましょう。
アメリカでは、夏休み前に「一緒のクラスになりたい子・なりたくない子」の希望が出せる学校があります。
息子達の学校では「一緒のクラスになりたい子」の希望は受けつけてもらえないのですが、イヤなことをする子とクラスを別にしてもらうことは可能です。
ちなみに、長男のときはすぐにジャイアンが暴力をやめてくれたためこの希望を出さなかったら次のクラスも同じになりました(^^;しかも隣の席。
しかし、新学年になってから息子とジャイアンは仲良くなり、息子にちょっかいを出してくる子をジャイアンがはっ倒して守ってくれたことも。(いいのか悪いのか…)
ジャイアンが昼休みにマンツーマンで息子にアメフトのルールを教えてくれたり、誕生日にプレゼントをあげるなど、いまではいい関係です。
先生に告げ口したらその後ずっと関係が悪くなるかもという心配はいらなかったと思いました。
日本よりあっさりしてる気がします。
いじめを受けやすい子の特徴
- 英語を話せない子
- 弱々しく見える子
- 強く言い返せない子
残念ながら、国を問わず弱そうな子はいじめの標的にされてしまうことがあるのは事実です。
次男はまさに上の3つに当てはまっていて、何をされても反撃しなかったのでいじめを受けたのだと思います。
アメリカ人は英語が簡単だと思っているので英語を全く話せない日本人は意味が分からないと思っている子や、「あいつには何を言ってもどうせ分かってないんだ」という態度で大声で文句を言う子もいます。
英語が話せない子でも「自分の悪口を言っている」ということは分かるので辛いですよね…
アメリカの学校に通うときは、「学校でイヤなことがあったら言ってね。すぐに助けるから」と子どもに話しておくといいかもしれません。
また日本で生まれ育っていると外国人と英語で話す機会はほぼゼロなので、渡米前は外国人相手に英語で会話して「英語を話すことの抵抗感をなくしてあげておく」といいですよ。
まとめ
アメリカでは、子どもがいじめられたらあれこれ悩まず親が先生に連絡しましょう。
我慢していてはいけません。
いじめが完全になくなることはないですが、アメリカの学校では校長先生達が厳しく対処してくれます。
- 「Stop it!(やめて!)」
- 「Go away!(向こうに行って!)」
- 「Leave me alone!(かまわないで!)」
などの英語を強くハッキリ言えるようにぜひお子さんと練習してみてください。